黒バス


□モンブラン
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「あれ?日向君、伊月君知らない?」


カントクが俺に話かけてきた。
伊月を探してるのか?


「いや、見てないけど」


「そう…、困ったわね…」


「どうかしたのか?」


「伊月君に渡す物があったのよ」


渡す物?バスケ用品か何かか?

「渡す物?」


「そう、ラブレター」


…はぁ!?伊月にラブレター!?

俺を差し置いて、俺より先に伊月に告るだと!?

ぜってー渡させねぇ!


「あ、じゃあ俺が渡してくるわ。ちょうど伊月に渡すもんあったし」


誰が渡すものか。


「そう?じゃあお願いね。中は見ちゃダメよ」


…そんなに笑顔で言われると、逆にこえーんだけど。


「ああ、見る気もしねぇよ」


見る時間なんてねぇ。

即効処分だ。















「さて…どこに捨てるか…」


ごみ箱はばれたらヤバい。
捨てずに持ち帰るのも嫌だ。
いっそ、ちぎってばらまこうか。
いや、それは面倒臭ぇ。


「どうすっ「日向?」うわぉっ!?」


ちょ!?誰だよ!?


「何してんの?部活は?」


…やっべ。


「ん、あぁ、ちょっとな」


よりによって伊月じゃねぇか!
見られたらおしま「何持ってんの?」終わったー!?



…いや!
隠し通せばだいじょ「俺の名前書いてあるじゃん?なにそれ?」バレたー!


「日向、それなに?」


お前宛てのラブレターです。

なんて言えるか!


それ見てお前がオッケーしたら…考えるだけで嫌だ。


それを回避できる一つの策は…

ぜってー伊月にわたさねぇ!


「なんでもねぇよ」


「んじゃ見せてよ」


そう来たか!

さすがにスルーは無理か…。



…やっべ。


もう手がねぇ…。




どうすっかな…。




「いっただき」


「へ?」


間抜けな声がでた。

いっただき?なにを?


…まさか!


俺は自分の手にあったはずの手紙が、自分の手に無いことに気づいた。

そしてそれが伊月の手にあることも。


「…これ、日向が書いたの?」

伊月が手紙を開いて、中を確認していることも。


「違う…」


あぁ、終わった。
きっと伊月は手紙の差出人と付き合うのだろう。

俺からだと嘘をつけば良かった。

そうすれば…。


…フラれて終わりか。


「日向、部活いこうよ」


「へ?」


本日二度目の間抜け声。


「お前…手紙の返事は…?」


「あ、だって付き合う気ないし」


え?

じゃあ俺の心配はいらなかったのか?

ちょっとまてコラ。

心配返せ。


……まぁ、いいか。
好きなやつに恋人ができるよりマシだ。


…伊月にいつか好きを伝えられる日はくるのだろうか……。

…いつかぜってー伝える!





あとがき


はい、駄文乙!
日向の一人称が「俺」か「オレ」か解らぬ…!

誰か教えて←


多分続く←
 

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