黒バス
□アイスクリーム
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「肝試しやりましょ!」
『はい…?』
部活終了時刻約5分前。
いきなりカントクが言った台詞に俺らは唖然とするだけだった。
「だーかーらっ!肝試ししましょう!」
「いや、それはわかってるけど」
何で今やるの?と、俺(伊月)は素朴な疑問を返した。
わかってないわね、とカントクが言う。
いや、わかる奴のが凄くない?
「んで、結局何でやんだよ?」
俺が困っていると、日向が助けを出してくれた。
ちなみに、日向と俺はその…、付き合ってたりする。
男同士だろってツッコミは無しの方向で。
そんなことを考えてると、カントクがいきなり声を張り上げて言った。
「夏と言ったら肝試しだからよ!」
「………」
いや、確かにそうだけど。
誰が決めたかは知らないけど、確かに夏=肝試しだけど。
何で今やるの!?
梅雨明けしたばっかの7月中盤に肝試しはあわなくない!?
やるなら8月のがよくない!?
…と、部員の心は一致した。
でも、やると決めたらカントクは引かない。
「伊月センパイ…」
一年組(火神&黒子)が「諦めましょう」と言う目で見つめてきた。
仕方ない…よな?
カントクに勝てる奴なんて、なかなかいない。
俺らは部活で疲れた体を引きずって、近くの墓地まで歩いた。