黒バス
□チョコバナナ
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「日向ぁー…潰れそう……」
「ガマンしろ!仕方ないだろ…うわっ」
俺らは今、潰されそうになっている。
何でかって?
…何でも何も、ただ電車に乗ってるだけだけどさ。
その電車がサイアクだった。
通勤時間でもないのに、超がつくほどの満員。
満員電車。
俺らが乗った時は空いてた(と言っても席は埋まってる)
でも1駅、2駅と過ぎていくうちに人はどんどん増えてきた。
その結果がこれ。
前後左右に人人人人!
身動き一つとれない状態。
しかも電車が動くたびに潰されそうになる。
もー…嫌だ…!
日向に助けを求めたけれど、日向も俺と同じような状況で助けは得られなかった。
仕方ない…と諦めのため息をつこうとした瞬間、俺は腰より少し下の位置に違和感を感じた。
物が当たってるだけかと思ったけど、…なんか違う。
人の手…?
…痴漢?
いやいや無いだろ…。
だって俺は男だし(女顔じゃんって言ったらコロス)女の子が痴漢するとは思えない。
きっと手が当たってるだけだ。
うん。そうに違いない。
俺はそう思うことにした。