サブウェイマスター 学パロ

□席がえ
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「はい、今日のLHRは席がえをします」



先生が当たり前のように言い放った言葉に、
私の肘は、崩れた。


「え」


ってことはなぎささんの横から離れるというわけで、
あの窓の外を見つめる彼女を見ることは、
できなくなるということ。


…できるなら、隣の席になりたいものだと。

私は両手をシスターのように、握った。



「ノボリ君?
 どうしたの? おなか痛い?」



そういうわけじゃないんです。
いや、でも緊張でおなかは痛いです。



「…大丈夫です」



あなたの隣に、いたい。

席がえでそんな風に思ったのは初めてで。
どうしようと、自分自身とまどった。


「はーい、くじを引いてねー」


先生はそんな私なんか気付かないふりをして、
くじを配り始めた。

あぁもう、これだけは成り行きです。

覚悟を決めて、くじを引く。
番号は26
廊下側の後ろから四番目、前から二番目。

まぁまぁ、の場所だとは思います。
でも、彼女がいなければ意味がない。



「…あー……」


隣にいるなぎささんが、
くじをひいて、残念そうな顔をした。

どこの席になったのでしょうか。


「なぎささん、何番でした?」


これくらい聞くのは普通だろう。
おかしくはないはずだ。


「25、だった。
 窓際じゃないから面白くないなぁ」


と、残念そうな顔をする。

25、ということは、
私の前の席?



「ノボリ君は?何番?」

「26でした」



よかった、彼女の背中は見ることができる。

近くにいることはできる。

あぁ、よかった。



「後ろの席か…。
 また、よろしくね!」



花開くように笑ったなぎささんの傍にいられることを、

本当にうれしく思ったのです。




END


ノボリさんがちょっとストーカーじみてますね。
おっそろしいひとです。

でもそれも天然です。
まだなぎさが好きという自覚はありません。


っていう設定。


では、
読んでくださった方、ありがとうございました!!

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