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□キス+告白=?? 第二話
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今日も繰り返されるあのキス。

あれから、3日が経っていた。


「ん、ぅ」

「ノボリ、お疲れ」

「あ、クダリ…」


今日のキスは終わり。

朝から腰の抜けるようなキスをされ、
私はもう力が入らない。


「ふふ、今日のノボリも可愛かったよ」


…クダリは私の知らない顔で笑うようになった。

ひどく妖艶に見えるその笑顔は、
私を動揺させる。


「クダリ…」

「なに?」

「いえ、なにもありません」


どうしようって気持ちが、
先走って言葉にならない。


「好きだよ、ノボリ」

「…!!」


前までは返せていた言葉に、
私はもう、返せない。


「ノボリは?」

「え、ぇと、あ、少しお手洗いに…」


逃げる。

ごめんなさい。

私にはまだ、
どうしたらいいのかわからないのです。






マルチで共に戦う時、
クダリと顔を合わせる。

少し気まずい気持ちになるのは、
私だけでしょうか?

クダリは何食わぬ顔で、バトルをしています。

私だけですね。
こんなに動揺しているのは。



「ノボリ、今日の晩御飯何?」

「今日は、そうですね…」

「ノボリ、今日は早めに上がれるらしいよ!」

「そうなんですか。
 では今日は、DVDでも見てゆっくりいたしましょう」


私の名前を呼んでは、
ニコニコと笑いながら、用件を言う。

私も答える。普通に。

でも、内心びくびくしているのです。




「ノボリ」

「何…ん!?」



いきなり声をかけられたと思ったら、
ちゅうっと唇を吸ってきた。


「ノボリ、隙ありすぎだよ」

「…!!! クダリ!!
 ここは公共の場で…!!」

「誰も見てない。大丈夫」


にこっと笑って、駅構内を走っていく。

途中で振りかえって、


「次、僕ダブル!
 ノボリ、健闘祈るね!!」


ぶんぶんと手を振りながら、そう言った。

私の頬は真っ赤でしょう。
黒に赤が目立つ事でしょう。


「…クダリ」


私はどうしたらいいのですか?

あなたの笑顔が、私は好きです。
愛おしく感じます。

…これはそういう【好き】なのでしょうか?
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