○●CP小説●○

□夢中だよ。
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それは12月の事。




いきなり部室に叫び声が響いた。






『…クリスマスパーティーしよう!!』















夢中だよ。
――――――――――――――――――













『またお前は突拍子もないことを…』


『いーじゃん!!皆でしよー!!なぁーなぁー!!』


呆れ顔の花井に、田島が言い寄る。
まるで母親と、ダダをこねる子供みたいに。



『クリスマス…パーティー…』


『な!!三橋もしたいよな!?』


『う、うん…!!オレ…毎年クリスマス…パーティーに…あ、憧れてたから…』

まるでもう決定したかのように目を輝かせる三橋。




(毎年、誰も誘えなかったんだ…)

くぅぅっ…と涙を拭う数人のメンバー。




『三橋がしたいなら、オレも賛成』


『お、さすがバッテリー!』


『恋仲だ!!な、三橋っ!!』


『………』


『………』






『でさ、やるの?やらないの?』


泉がユニフォームに着替えながら、沈黙を破る。


『むー…栄口どう思う?』


『楽しそうだし…いいんじゃない?』


決めかねているキャプテンに、そう微笑んでみた。




『栄口が賛成ならオレも!!』

と、勢いよく手を上げて立ち上がったのは水谷だ。

ちょっとは周りの目を気にしろよって言ってるのに…




『お前ほんと栄口に夢中だなー!!』

田島が興味津々な目でオレ達を見る。





(水谷が…オレに夢中?)





『田島も花井が好きだろ?』


『うん、好きだ』


『なっ…!!///』



あっさり頷く田島に、動揺する花井。


(へぇ、やっぱりあの2人付き合ってるんだぁ。)




そんな事を思いながら、オレもユニフォームに着替えだす。


(ん〜、今日も洗剤の良い香り…)






『じゃあ仮装しようぜ!!』


『はぁ…!?』


またもや田島の唐突な提案に、皆が驚く。




『お前な…ハロウィンじゃあるまいし…』


『いーじゃん!!』


『な、なににしよう…かな…♪』


『ほら!!三橋もやる気満々だぞ!!』


『まじかよ…』





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