小説

□優しさを紡ぐ
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「ねえ、ブン太、真田に彼女ができたんだって」



「ブッ!!・・・・・・え、マジ?」



「嘘つくならもっと笑える嘘つくよ。」



「・・・・・・。」



「・・・・・・うん。わかるその気持ち。」



「ま、まあ、お幸せにって感じだな。ていうか真田もいつのまに・・・「ブン太、寂しくないの?」



「・・・え、何が?」



「だって、ブン太弦一郎のこと好きだったんじゃないの?」



「・・・・・・なんで?」



「んー、何て言うか、妙にくっつきすぎてたから。」



「・・・・・・俺は、男なら誰でもいい。って感じだよ。」



「それも知ってる。」



あと少しでぶつかってしまいそうなくらいまで、幸村くんが顔を近づけてきた。
近くで見ると、やっぱりこの人はめちゃくちゃ綺麗だ。






「俺が相手してやろうか。」



そして、その綺麗な口からこんな言葉が飛び出すなんて、思ってもいなかった。



「・・・それは俺と遊んでくれるってこと?」



「フフ、さあ?」



グイッと頭を引かれて、唇を押し付けられた。



「んぅ、・・・っ、ふ、」



強引に口を塞がれ、乱暴に口内を舌で犯されているのに、なんだかドキドキして心臓が高鳴った。



「ん、俺のキスそんなに気持ちよかった?・・・ほら、こんなに硬くなってる」



「い、わないで。」



やばい。
完全に流されてる。

部活前だし、早くやめないとみんなが・・・



「・・・いいよ、遊ぼうか。んでもってこれからは・・・」









シュッとユニフォームを脱いだ幸村くんの身体は、ほんとに綺麗で、









「俺に夢中になれよ?」









どこまでこの人は俺を魅了するんだろうって思った。






(最初から、君に夢中なことも気づいてるのだろうか)

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