小説

□君だから、僕だから
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「・・・げほっ・・・」






・・・風邪ひいた。














「ああ、丸井くん、おはようございます。」



「おー、はよー。」



「・・・。」






ダメだ。頭がぼーっとして集中できねえ。
もしかして熱あんのかなー。あー・・・朝練どうしよ。でもいかねえと真田がなあー。



「・・・丸井くん、大丈夫ですか?」



「え、柳生!?」



「どうしてそんなに驚くのです。」



「え?だっていつのまに・・・」



「はあ?先ほど挨拶したばかりではないですか。」






う・・・まじで・・・?



「あー・・・そうだったな。」



「大丈夫ですか?熱でもあるんじゃ・・・」



「だだだ大丈夫だから!は、早く朝練行こうぜ。」



「・・・。」












「はよー。」

「おはようございます。」



「はよう、ブンちゃん。」



「・・・仁王くん、私には挨拶はないんですか?」



「ふ、冗談ぜよ。おはようさん柳生。」






・・・だるい。でも今日一日乗り切れば・・・



「・・・ん、ブンちゃん。」



「ん?なに、仁王。」



「今日熱あるじゃろ。」



「は!?ね、ねえよ。」



「・・・ふーん。まあ、いつまでもそんなしてると怒られるぜよ。」



「怒られるって・・・真田にはばれねえようにする」



「違う。・・・まあよか。今にわかるぜよ。」






仁王はそのまま朝練にのそのそと行った。なんなんだあいつ。



「丸井くん、何をコソコソと話していたんです?」



「え、あ、ああ。なんでも・・・って、え?」



ぐるんと視界が揺れた。

柳生に押し倒され、て?



「は?え?柳生?」



「あなたはもう少し自分を大事にするべきですよ。」



「・・・や、ぎゅ、ん・・・」



頭がぼーっとする。熱が上がったのか?いや、柳生にキスされてるから・・・



ちゅ、くちゅ・・・



「ん、柳生、風邪うつ、る・・・から・・・ん」



「ええ、どうぞ。全部私にうつして下さい。」



「ん、あ・・・柳生」



どんどん柳生の手が下へ下へと降下する。熱を帯びた俺の身体には心地好い刺激が走って、つい厭らしい声が漏れてしまう。



「ふ、熱のせいでとても敏感になってますよ。ほら、」



そういって気持ちいい所を厭らしく触ってくる。



「ん、この、変態・・・」






誰だこいつを紳士っていったやつ。





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