星花/short

□真夏のチョコレート
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アイスにスイカ、かき氷にチョコレート。

あぁ、夏の甘いものってなんでこんなに美味しいんだろう!!

『ねっ、幸次郎もそう思うよね!?』

「………イヤ、夏にチョコレートはあまり食べないと思うが…。」

『何言ってるの!?チョコレートは夏に食べるから美味しいんだよ!!』

「そ、そうなのか…?」

とろりと程よく、でもしつこくない丁度よい感じの溶け具合。

この夏限定の美味なチョコレートを知らないなんて…。

なんて可哀想なのだろう。

人生の半分以上損してる。

「何もそこまで言わなくても…。」

『よし!特別に幸次郎も食べていいよ!!』

はい、と私は飴状に包装されたチョコレートを一つ、幸次郎に渡した。

それを貰った幸次郎は、少し考える仕草をした後、ニヤリと笑った。

「………じゃあ、いただきます。」

『んむぅ…!!』

その瞬間、チュッ、というリップ音と唇の感触。

私は思わず、ギュッと目を瞑ってしまった。

やがてその感触がなくなり、そっと目をあけると…

目の前には満足そうな幸次郎の顔があった。

「どうも、ごちそうさまでした。」


のチョコレート



((なかなか旨いな、チョコレート))

((こ、幸次郎の馬鹿…っ))
      

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