星花/short

□雨降り恋模様
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『あちゃー…。』

「見事にヒットしちまったな…。」

先生に“雑用”という名の居残りを2時間させられた私達は、昇降口の前で落胆していた。

目の前には、私達の心の中を表したようなどしゃ降りの雨が地面に叩きつけられてる。

くそっ…あの天気予報め。

何が《今日は全国的に良いお天気…》だよ。

おかげで私は傘持ってきていないし…。

あのチャンネルはもう絶対観ない、うん。

そんな決意をしながら、私は期待の目で玄宗を見る。

「残念ながらお前の期待には答えられねぇよ。」

『えぇぇ――…玄宗もあのチャンネルだったの?』

「はぁ?」

あぁもうどうしよう…。

私の家は此処から20分程度だけど、きっとこの雨だから帰る頃には

「やんちゃに水遊びしちゃったよ☆」状態になること間違い無しだろう。

ましてや横にいる玄宗の家なんて

「水遊びどころか海へダイブしました☆☆☆」ぐらいになってしまう程の距離だ。

どうしようかと無い頭をフル回転させて一生懸命考えていると、
不意に頭に何かがパサリと被さってくる感触。

その頭にかかって私の視界をさえぎる物を外すと、見たことのある男子制服。

「それ、貸してやっから。
被って帰れ。…じゃ、また明日。」


雨降り恋



((雨降りも居残りも悪くない))

((君と一緒なら))
      

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