08/15の日記

18:00
救わない独裁者
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(戯言×色々)







「よし、『人類最愛』をぶっ殺そう」


その発言は酷く唐突だった


「はい?」「はっ?」「楽しいっ?」「何でー?」「傑作」「戯言?」「説明は?」「いきなり?」「何故?」


その場に居たもの達はそれぞれがそれぞれの反応を返す

いきなりの宣言に、今の今まで普通に寛いでいた空間は疑問に包まれた

それを拭うために


「ありえないから」


読みかけだった小説を適当に放り投げ、最初の一言を口にした少女が呟く


「ここに最愛を愛さない存在がある限り、『人類最愛』は、ありえないから」


裏世界の全てに愛され


「ここに最愛に愛されない存在がいる限り、『人類最愛』は、ありえないから」


裏世界の全てを愛する

それが『人類最愛』

裏世界に属する者は全員が、全てが…なんらかの『愛』を彼女に向けている

純愛恋愛狂愛親愛友愛共愛神愛隣人愛寵愛溺愛――――

なんだっていい

なんらかの『愛』を全てから受けているから『人類最愛』

だからこその『人類最愛』という二つ名

でも、そうじゃないなら

どうなるか?どうするか?

『人類最愛』じゃなくなる。それだけ

なのに、なのに、なのに―――?


「なんで、ありえないがありえてるのかなー…って、思って」


だって『人類最愛』は、裏世界の全てを愛していないじゃないか

そして、少女も『人類最愛』を愛してはいない


「まあ…それは確かにそうだよね」

「今更…っていってもいいくらいにな」

「楽しいんだったらなんでもいいよ」

「ていうかあの女生理的に受付なーい」

「かはは…まさかお前からそんな言葉がでるなんてな…傑作!」

「何言ってる。今まで黙ってたことが戯言だろ」

「じゃあ結局のとこどうするの?」

「取り合えず付いては行くけどいきなりだね」

「理由は理解しましたが」


九人が一人を見る

一人は九人を見返した


「『真理と法則』〈ディクタチュール〉は「ありえないのにありえている」存在『人類最愛』の駆逐を執行する」


真理は自分が決める

法則から外れるものは、ゆるさない

なぜならこの世界において

この世界の裏世界においては

自分こそが秩序なのだから――――




違反者には気まぐれで裁きを






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何を混合するかは未定で
ちなみに二つなの呼び方の「ディクタチュール」は独裁て意味です
このお話の中で一番の悪人みたいな感じです…

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