紅の花舞

□序章 劫火の叫び
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泣きじゃくる私に母様が静かに言った。





「…よく聞いて、奏樹。
あなたはその命を無駄にしてはいけないわ。その刀と共に私達の分まで、生きてちょうだい。」






そう言って母様が微笑む。










次の瞬間、父様が力一杯私を突き飛ばした。









気づくとさっきまで話していた2人はいなくて。








ただ赤い炎が目の前に広がっていた。















「いやぁぁぁぁぁぁ!!」








漆黒の闇に、私の声だけが響いた。








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