紅の花舞

□七、 零れ落ちる雫を拭って
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「ぎゃああああああ!!」



「!!」



(今の…奏樹ちゃんの部屋から!?)




彼女の部屋に一番近いのは僕だ。




僕は刀を持って走り出す。




(最悪の事態になってなければいいけど…!)







辿り着いた彼女の部屋の障子は開け放たれていた。




僕の目に飛び込んできたのは、





鮮血の海に横たわる白髪の死体。





そして、





血に濡れた刀を持って佇む奏樹ちゃんの姿だった。






一瞬言葉が出なかったのは、





その瞳と同じ紅を浴びた横顔が






月明かりに照らされて美しいと思ってしまったから。





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