紅の花舞
□八、 月明かりの下で
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月明かりを頼りに、夜の京の街を歩く。
私と一緒にいるのは歳兄と総兄と一ちゃん。
いくら相手が強靭的な力を持つ羅刹でも、実力では確実にこちらの方が上だ。
「きっと僕達の方が当たりですよ。」
何が楽しいのか、総兄は笑みを絶やさない。
いつもなら「無駄口叩いてるんじゃねぇよ」と怒る歳兄も、今日は黙ったままだった。
…何か感じる物があるのだろう。
それは私も一ちゃんも同じだから、何も言わずに足を進めていた。
―その時だった。
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