紅の花舞
□九､ 動き出す､時
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｢では､本題に入ろう｡斎藤くん､昨夜の状況を説明してくれるか?｣
｢はい｡昨晩､失敗した隊士達が脱走｡浪士達と斬り合いになりました｡その折､この者に目撃されました｡｣
｢私､何も見てません!私はその浪士達から逃げていて､そこに新選組の人達が来て…｣
必死になって話す｡
｢じゃあ､隊士達が浪士を斬るところは見ちまったんだな?｣
｢!!｣
原田さんがため息をつく｡
｢お前､根が素直なんだろうな｡それ自体は悪い事じゃねぇんだが…｡｣
昨日私が見たものは悪い事なんだ｡
周りの人達の目がそう語っている｡
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