紅の花舞

□十五、知らないままでいい
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―すると、不意に奏樹ちゃんが立ち上がった。



「伊東参謀、お茶が冷めてしまいましたね。
お代わりをお持ちいたします」


「ま、ありがとう。気がきくのね。
最近一段と冷え込むけれど、お風邪など召されない様にね」


「ふふ、ありがとうございます」


そう言って世間話でもするような雰囲気を作り出す二人。


いきなりどうしたんだろう。


僕にはどちらの意図も読めない。





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