紅の花舞

□十六、狂気の欠片
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「こんなものに頼らないと、私の腕は治らないんですよ!」


山南さんは激高した。


「私は最早、用済みとなった人間です。
平隊士まで陰口を叩いているのは知っています」



「そんなことない!
私も、皆も山南さんが大好きだよ!
誰も用済みなんて思ってない!!」



だけど、私の言葉も山南さんには届かない。




「――剣客として死に、ただ生きた屍になれと言うのであれば」


山南さんは冷笑を浮かべた。



「人としても、死なせてください」


「!!!」




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