紅の花舞

□二十六、繋がれた手の温もりが
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「そういえば、今日はどうしたの?
何だか人も少ないみたいだけど」


私が訊くと、皆が暗い顔をした。


「それがねぇ…伊東さん達が新選組を抜けて、御陵衛士という新しい集団を作るらしいんだ」


「え!?」


一瞬驚いたけど、すぐに昨日のことを思い出した。


昨夜の一件を黙っている代わりに、隊を抜けさせろということなのだろう。



「それも、うちの隊士を何人か引き連れていくらしくてね…どうやらその中に、藤堂くんと斎藤くんも入っているらしい」


「…平助と、一ちゃんが?」



思いもよらない人物の名前が出て、私は混乱してしまう。


だって、二人は試衛館の頃からずっと一緒にいて、離れることなんてないと思ってて――。



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