紅の花舞
□二十七、まだ見ぬ想い
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「千鶴ー、今いい?ちょっと広間まで来て欲しいんだけど」
「は、はい!?」
障子越しに声をかけると、部屋の中から慌てて飛び起きる音がする。
「お待たせしました、どうしたの?」
「千鶴にお客さんらしいよ」
「私に?一体誰だろう…?」
「さあ…私も来ればわかるとしか言われてないんだ」
千鶴にも心当たりがないらしい。
まあ、新選組の屯所に入るだけで、それなりの勇気の持ち主だと思うけど。
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