紅の花舞

□二十八、それは
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「風間…っ!!」


「ほう、最初に来たのが貴様とはな。勘はいい方と見える」


「奏樹ちゃん!?」



刀を手にした風間と、その腕に捕まっている千鶴。



「千鶴を離せ!」


「ふっ、嫌だと言ったらどうする?」


「力づくで……奪い返すまで!」


空舞桜を抜き放ち、一息で斬りかかる。


刃と刃が交じり合う。


斬りつけては受け止められ、交わしては斬りかかる。


剣だけでいうなら、決して劣ってはいない。


ただ、発作のせいで呼吸がひどく苦しい。




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