紅の花舞
□二十九、吹く風、止まぬ雨
2ページ/11ページ
ざぁっと落葉を掃除していく一陣の風。
冷たい木枯らしに、私は思わず身を震わせた。
「寒…っ」
不動堂村の屯所に引っ越してきて、数ヵ月が過ぎた。
新しい屯所で、部屋を間違えることもなくなったこの頃。
特に大きな事件もなく、私達は穏やかな日々を送っていた。
ただ、一つ変わったといえば――
→
次へ
←
前へ
[
戻る
]
[
TOPへ
]
[
しおり
]
カスタマイズ
©フォレストページ