紅の花舞 弐

□三十七、息も出来ないほど
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「貴女は、我々鬼と会う時に発作が起きるようですね。だが千姫や雪村千鶴と行動を共にしても、発作は起きない」



そうだ。風間達と会った時は必ず発作が起きていたのに、千鶴やお千ちゃんと一緒にいるのは平気だった。



「それは恐らく、我らが刀を交えることで、貴女の力――世界をも滅ぼす力を目覚めさせる可能性があるからでしょう」



「世界を…滅ぼす…?」



天霧の口から出た言葉が、認識できない。



「…そうだ。言い伝えによれば、空舞桜姫の力は、一度暴走すると誰にも止められないほど強大らしい」



暴走って、どういうこと…?



私も羅刹の様に、理性を失うの?




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