紅の花舞 弐
□三十九、舞い落つ願い
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「おはよ、奏樹ちゃん」
「!?」
不意に総兄の目が開いて、心臓が跳び上がりそうになる。
「お、起きてたの!?いつから!?」
「んー、奏樹ちゃんが僕の寝顔をじーっと見てた時から?」
(それじゃ最初から…!?)
途端に顔が熱くなる。
「あはは、照れてる?可愛いなぁ」
「も、もう!起きてるなら離して…!」
「やーだ」
そう言って総兄はより強く私を抱き寄せる。
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