紅の花舞 弐

□三十九、舞い落つ願い
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「そういえば、今日は一人なんだね。沖田はどうしたの?もしかして、血に狂ったとか、死んだとか?」


「薫!!」


私が声を荒げると、薫はますます笑みを深くした。



「冗談だよ。…ねえ、手土産代わりにいいこと教えてあげようか」


「いいこと…?」



薫の言葉に、私は眉をひそめる。



「お前の血を与えれば、沖田を助けてやることができるんだよ」


「私の、血…?」


「俺達鬼は血に狂わないだろ?でも、怪我が治るのは早い。まがい物の羅刹に血をやれば、その力を分けてやれるってわけ」


つまり、私の血を総兄にあげれば怪我の治りが早くなって、血にも狂わないようになるということ?



この話を信用してもいいのだろうか。






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