黎明の空の果てに
□若草の雲
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「奏樹ちゃーん、置いてっちゃうよー?」
「ま、待ってよ総兄…」
軽い足取りで後ろにいる彼女に声をかける。
「じゃんけんで負けた方が帰るまでお米持とうって言い出したの奏樹ちゃんでしょ?」
「そうだけど…お、重い……」
ツネさんにおつかいを頼まれた奏樹ちゃんと、1人じゃ心配だからとついて行く事になった僕。
面白かったけど、そろそろ代わってあげようかなと振り返ると、
そこには何かを見つめて呆然と立つ奏樹ちゃん。
一体どうしたのだろう。
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