紅の花舞

□序章 劫火の叫び
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―地獄だと思った。




燃えさかる炎。




頭に響く断末魔。




崩れ落ちていく家。






目の前には幸せだった暮らしの欠片もなくて。














「奏樹、お前だけでも逃げなさい!」











私を庇って木材の下敷きになった父様と母様。















重い木材は私一人の力ではどうにもならなかった。













「嫌です!私もここに残ります!」










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