紅の花舞
□序章 劫火の叫び
1ページ/2ページ
―地獄だと思った。
燃えさかる炎。
頭に響く断末魔。
崩れ落ちていく家。
目の前には幸せだった暮らしの欠片もなくて。
「奏樹、お前だけでも逃げなさい!」
私を庇って木材の下敷きになった父様と母様。
重い木材は私一人の力ではどうにもならなかった。
「嫌です!私もここに残ります!」
.
→
次へ
[
戻る
]
[
TOPへ
]
[
しおり
]
カスタマイズ
©フォレストページ