紅の花舞

□十四、空の青は穏やかに
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数日後、皆で広間に集まっていた。


「お薬の準備、できました」

千鶴がお盆に石田散薬と熱燗の清酒を載せて持ってくる。


「総司と平助に渡してやってくれ。
……それから、山南さんにもだ」


山南さんは、意外そうに目を瞬いた。



「おや、私も飲むのですか?
腕の傷はもう塞がっていますよ」


「試してみましょうよ、山南さん。
この薬って何にでも効くらしいですから」


歳兄の実家で作っている石田散薬。


…はっきり言って効き目はないに等しい。


それは総兄も知ってるはずなんだけどなぁ。



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