紅の花舞
□二十一、おはよう
1ページ/17ページ
今日はいつもに増して屯所が賑やか。
隊士達の健康診断を行うため、松本良順先生というお医者様が来ているからだ。
なんでも将軍上洛の時に近藤さんと意気投合した方らしい。
私はというと、皆と一緒に診察を受ける訳にはいかないので、自室で受けることになった。
先生に手間をかけさせてしまうから、私はいいと言ったのだけど、発作のこともあるからと押しきられてしまったのだ。
「まったく、近藤さんも歳兄も過保護なんだから…」
私が部屋で待機してまもなく、松本先生がいらした。