紅の花舞

□三十、桜雨、涙と共に
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――伊藤暗殺の計画当日。


私は、千鶴と共に屯所の警護を任せられていた。



「皆さん、大丈夫かな…」


「…大丈夫!きっと無事に戻ってきてくれるよ!」



気休めにしかならないだろうけど、明るく笑ってみせる。



すると、誰かが足早に駆けてくる足音が耳に届いた。

「山崎くん?」


「…大変な報が入った、一秒が惜しい。広間に人を集めるから手伝ってくれ」



…大変な報……?



何だかすごく嫌な予感がした。




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