ホスト婆裟羅(政宗編)

□プロローグ
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俺の名前は伊達政宗。
そこら辺に居る普通の人間だ。

ただ違うのは眼帯をしている事。昔それがコンプレックスな時もあったが今はもう何て事はない。

去年二十歳を迎えた俺は今大学に通っている。

勉強をし、バイト三昧な毎日。それは今日も同じだ。


朝、飯を食って出る時からの日常はマンネリ化をしていた。



『……政宗様、朝ですぞっ』

「Ah〜?今何時だ……」

『7時です』

「oh,もうそんな時間か……」

『早く起きて学校行って下さいね』

「All right、分かってるって」

朝から会話。携帯でだ。

目覚まし時計で起きるのが苦手な俺は毎朝小十郎にmorning callをしてもらってる。

ちなみに小十郎は……俺の世話役みたいな奴。
自分で言うのも何だがいいとこ育ちの俺は小さい頃から世話役が着いていた。
……それが小十郎だ。
二十歳になった今でも世話をしてくる妙な奴。



「shit、物思いにふけってる場合じゃねぇ!今日は朝から講義だったぜ!」

ヤバい。
小十郎から電話来た後およそ十五分はベッドの上でボーッとしていた。



「飯なんて食ってる場合じゃねぇ!」

最早ダッシュしなければ間に合わない。
用意は昨日のうちにしておいて

それはそうと時間は待ってはくれない。
ものの数分で俺は独り暮らしのアパートを出た。



俺の通う大学はチャリで十分。
近いと言えば近いのだが、歩くよりは早いからチャリ通にしている。
今日はダッシュで来た為十分の道のりを五分で着いたが。




「ha、ギリギリセーフだぜ」

そう言っていつも座る席に座り一息着く。
もうだいぶ人が集まっていて俺が最後に入ったのかと思う程、教室は熱気に包まれていた。


「おっ、竜の旦那。間に合ったね〜今日は」

椅子に座って寛いでいる所にチャラい、チャラ男の様な奴が俺に近付いて来た。
ちなみに「竜」と目の前の男が言うのは、いつの間にか付いた俺の通り名。


「相変わらず猿は素早いこって」

さっき目の前の男は「今日は」と強調して言いやがった。だから嫌みったらしくその男に「猿」と言ってやった。


「俺様猿じゃないですよって。猿飛佐助だから」


「ぬぅお、佐助は猿でござったか!」

「ちょ、旦那……俺様の話聞いてた?」


チャラ男、もとい佐助の次に来たござる口調の男。


「うおーい幸村、叫ぶな暑苦しい」

「む、これは失礼致した」

「冷めるの早っ!」

やけに武士言葉な奴は真田幸村。
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