小説ー最遊記

□花陽炎
1ページ/7ページ

「俺の名さ,悟空ってんだ」

 そう言ったのは,キレイな金晴眼を持った子供。
 自分と同じ立場なのに,どこか違って見えた。
 とても明るく,そしてキレイだった。
 ――――穢れている俺には,とても眩しいぐらいに見えた。
 顔が見たいのに,散っている桜の花びらが邪魔をして見えなかった。
 だけど,眼だけははっきりと見えた。

 始めも終わりもいらなかった
 君の目が呟いた
 どんな記憶を探したら胸の深みへ届くのだろう
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ