小説ー戦国BASARA

□勘違いから始まる恋
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初めて見たあの日、桜が満開だった。



春の暖かな日差しから漏れる木漏れ日の隙間から見えた。



その姿を見た瞬間に、全部のものがあまりにもつまらないものに思えた。



自分の瞳にはその姿以外何も映らない程に。









「へぇー、なんか意外。小太郎が他人に興味を持つなんてさ」


仲が良い柿色の髪を持つ忍に相談した。
あの日からずっと今日まで頭から離れない。
何処の誰とも知らない人。





「その女の人、本当に分からないの?」

「(コクリ)」

「そっか」





「小太郎でも分からない人がいるんだ」と隣りで言っているが耳に入ってこない。
と言うより、聞いていない。





本当にあの人は誰なのだろうか。
世間では「伝説の忍」と言われているのに、娘一人すら見つからないとは。



上の空の小太郎を見て、佐助は「小太郎を此所まで夢中にする人がこの世にいるなんて、世の中は分からないね」と呟いた。





此所で大きな問題が一つある。
その問題に小太郎は困っていた。
もしまた会ったらなんて話しかけたら良いのか。
今まで他人と関わる事をしなかった為、どう接していいのか皆目分からない。







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