04/01の日記

13:18
BLACK BIRDA
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天狗の郷の中心部を歩いているとある一角に人だかりができていた。



「なんだろ……」



気になって近寄ってみると、そこには見知った顔の人がいた。



「匡さ……っ!!」



匡さん、と声を掛けようとしたらなんと観衆の目の前で堂々のキス。
白昼堂々と何をやってるんだと言ってやりたい。
なんだか見てるこっちが恥ずかしくなってきてしまう。



ほんのり赤くなった頬を手で覆ってると元気な声が私の名前を呼ぶ。



「柚姉ちゃん!?柚姉ちゃんがおるー!!」



声のした方に目を向けると庇翼院の末っ子、魁(カイ)が駆け寄ってきた。
しゃがんで腕を広げてるとその中に魁は走った勢いのまま飛び込んできた。
私は予想以上の勢いに「きゃっ」と尻餅をついてしまう。



「柚姉ちゃん!?大丈夫?
痛ない?」



心配して顔を覗き込んでくる魁に笑顔で「大丈夫」と返すとまた笑ってくれる。
そんな私たちに気付いたのか次々と庇翼院の子たちがワー!っと走り寄ってくる。



「柚姉ちゃんや!」
「会いたかった」
「元気やった?」



みんな口々に再開の喜びの言葉を口にする。
私は一つ一つの言葉に丁寧に答えると弟妹を一人ずつギュッと抱き締める。


そこへ歩み寄ってくる影。



「……よく無事に戻ってきたな」



「心配をお掛けしました、院長先生。
柚葉、ただいま帰還しました!」



笑い混じりにそう言えば院長先生も笑ってくれた。





to be contined...

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