06/11の日記
00:24
BLACK BIRDC
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匡さんや剛、庇翼院のみんなに再会してから数日後、特に祥さんが行動を起こすことはなく、天狗の郷は平和な日々を送っていた。
今もそれを証明するかのように匡さんの屋敷の庭で庇翼院のみんなと遊んでいる。
「次は追いかけっこしよー!」
「かくれんぼ!かくれんぼ!」
「ボール遊びがしたいな!」
私は庇翼院のみんなに囲まれて引っ張りだこ状態。
「みんな順番にね。まずは追いかけっこからしようか!
私と剛が鬼やるからみんな逃げてー」
私はみんなに負けないくらい元気な声で言うと子供たちば一斉に四方八方へと散らばって行った。
飛び入り参加となった剛は“何で俺まで……”といった表情。
でも、そんな顔をしながらも参加してくれるところが剛のいいところなのよね。
「頑張ろうね、剛!」
「やるからには全力でやったるで!」
よーし、張り切っていきますか!
10数え終わると私たちは全力で駆け出した。
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「みんなーお勉強の時間だって」
散々走り回った私たちは休憩も兼ねて少し雑談をしていた。
そこに姫様がご登場。
「えー」
「はぁーい」
素直に言うことを聞いてくれる子もいれば聞いてくれない子もいるわけで。
姫様も一緒になって3人で手分けして子供たちを中へ誘導する。
「柚姉ちゃん、柚姉ちゃん」
くいっと袖を引っ張られる感覚がして視線を下に落としてみると魁がいた。
「ぼく、柚姉ちゃんに教えてもらいたい。あかん?」
首をかしげて期待の眼差しで見てくる魁。それはまるで餌を待つ仔犬のよう。
かっ…かわいすぎる!!
私は目線を合わせると魁の頭をポンポンと撫でる。
「あかんわけないじゃない。
後から行くから先に中に入ってなさい」
魁は嬉しそうに頷くと元気よく屋敷の中に入っていった。
ある程度、庇翼院の子供たちが中に入ると最後と思われる2人を剛が連れてきた。
「隠れよって悪タレが。
勉強せんと俺みたいな立派な大人になれへんで」
「ウソや!兄ちゃん問題児やったて先生ゆうてた」
「アホか、先生ボケとんのや」
……剛、先生の顔が恐いものになってることに気づいてるのかな。
to be contined...
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