短編
□許嫁少女
1ページ/1ページ
どうしてこうなってしまったのだろうか。
ある貴族の護衛中貴族を狙う殺し屋に遭遇してしまい攻撃を受けてしまった。
「へぇ、この毒に耐えれた人間は初めてだ」
「毒を使う殺し屋は多いのでこのくらい当然です」
毒の耐性をつけるため毎日食事に毒を入れて過ごしてきたためあらゆる毒にも身体は対応していた。
今までの殺し屋は毒に頼りっきりで体術などの技量は欠けていたため苦労はしなかった。しかし、今回の殺し屋はかなりの手練れだ。正直勝てる見込みがなかった。
「.......」
「ふぅん。突っ込んでこない辺り馬鹿ではなさそうだね」
真っ黒でサラサラなロングストレートの髪に目も真っ黒で表情もなく、なにを考えているのか微塵もわからなく気味が悪かった。
そんな殺し屋は名無しさんを殺しにかかることなくその場でうーんとなにかを考え始めた。
「うん。君、見た目も申し分ないし決めた」
「え?」
なにを言ってるのかわからないと気を抜いてしまった瞬間目の前から殺し屋の姿が消え、後ろ首に手刀を喰らってしまった。
そのまま名無しさんは気を失ってしまった。
目を覚ますと全く見覚えのない部屋だった。
「ここは.......」
その瞬間部屋の扉が開かれるとあの殺し屋が現れた。
「!!あなたは....!」
「あぁ、目覚めたんだ。ボクはイルミ。君は今日からボクの婚約者だから、それじゃあ」
「は?」
突然現れて突然なにを言い出すのだろうか、理解が追いつかなかった。
初めてみたときと変わらないように無表情のまま伝えてとんぼ返りするイルミを引き留めた。
「ちょ、ちょっとまって!」
「なに?」
「なにじゃないですよ!!!なんなんですか!婚約者!って」
「あー。後継に子供が必要だからね、長男であるボクが結婚して子供を作らないといけないんだけど、婚約者は毒の耐性があって足手まといにならないのが前提だったから君がちょうどいいって思ったからだよ。」
「え.....」
余りの身勝手な発言と行動に呆れるしかなかった。
「ちなみに、逃げようとしても無駄だよ、君はこの屋敷から出られない。大人しくしてるのがいいよ。君に拒否権は
ないから」
「........」
あまりにも一方的で訳がわからない内容に名無しさんはなにも考えられなくなって去っていくイルミの背中をただ見つめるしかなかった。
それから一ヶ月。
脱出を何度も試みたが執事に強引に連れもどされたり、和服の少女に襲われたり、かなりデカい飼い猫に追いかけられたりと結局屋敷から出ることはできなかった。
そして今日も脱出に失敗し、部屋に連れ戻された。
するとイルミが部屋に入ってきた。
「全く、いつになったら大人しくするの?」
「しません。必ずいつか脱出します」
まともに目も合わせずそっぽ向くとはぁ...とため息が聞こえた。このまま呆れて手放してくれないだろうかと思ったらいつもは用事を済ませるとそのまま部屋を出て行くイルミが名無しさんに寄ってきた。
「痛っ.....!」
ベッドに腰掛けていたが急に肩を強く押され後ろに押し倒された。強制的に顔を見合わせる形になり名無しさんは呆然としていた。
「痛い目見ないとわからないのかな。」
「え....なにを.....」
イルミがブラウスのボタンに手を伸ばすとなにをされるか悟った名無しさんは怖くなった。
「う、嘘ですよね.....や、やめ....」
止めるよう懇願しようと言葉を発する前にブチブチとブラウスのボタンを無視して引きちぎった。
「ひっ!や、やめてください!」
イルミの腕を掴み行動を止めようとするが腕力には敵わずそのままイルミの行動は止まらなかった。
乱暴にブラを上にズラすと現れた突起に吸い付いた。
「やあぁっ!あっ!やめて....!」
肩を掴んで押し退けようとするが腕に力が入らずビクともしない。
口に含みながら下半身に手を伸ばすと下着の上からゴツゴツとした指でなぞられる。
「ひぃっ!やだやだ!!お願いっやめて....!」
「ったく。暴れるしうるさいね」
どこから取り出したのからイルミは手錠を2つ手に取ると1つを名無しさんの両手にかけてもう1つの片方を名無しさんにかけた手錠の鎖にかけもう片方をベッドフレームにかけて腕の抵抗をできなくした。
「はい、これで少しは大人しくなる?」
「やだ!なにこれ!外してください!」
「外す訳ないじゃん。口も塞がないと黙んない?」
「やめっんぐぅっっ!!」
手元にあったロングタオルを取ると猿轡のように噛ませ後ろ頭で結んだ。
「はい、じゃあ大人しくしてね」
「んんーー!!」
それでも抵抗しようと名無しさんは身体を動かす。
「あんまり暴れるなら優しくしないよ?」
「んんんっ!!!」
名無しさんは抵抗するのに必死でイルミの言葉が聞こえていなかった。
「そう、いいんだね」
暴れる名無しさんに苦戦することもなく簡単に下着を剥ぎ取りながら自分のベルトを外し、愛撫することもなく膣口に自身を這わせる。
「!!!んんんーー!!!」
名無しさんの乾いた秘部はイルミを拒むが構わず膣壁を押し広げながら奥に押し込んだ。
「名無しさんが大人しくしないのがいけないんだからね」
「んぐぅぅ!!」
濡れてないところに無理矢理押し込まれたせいで激痛が走り名無しさんの目から涙が溢れた。
とても苦しそうな名無しさんを見るとイルミは奥まで挿れると一旦動きを止めた。
「苦しい?」
イルミの問いかけに名無しさんは声には出せないためギュッと目を瞑ったままコクリと首を前に振る。
「じゃあこれだけ取ってあげる」
噛ませていたタオルを取ってあげると名無しさんは酸素を求めて息を思いっきり吸い込んだその隙を狙ったように急にイルミは腰をうごかし始めた。
「ひゃぅっっ!!!い、いきなりっ.....あっ!」
腰を掴んでガンガンと突かれ少しずつ名無しさんのナカも滑りが良くなると先ほどまでの苦しそうな声が嬌声に変わっていった。
「ぁぅっ、んっ、ゃぁぁっ」
「なんだもう感じてるの?変態」
「ち、ちがっ....」
否定しようとすると言葉を発する余裕もないくらいに激しく奥を突いて上半身が揺さぶられる。
無理矢理行為をされているというのに身体がイルミのモノを受け入れるようにどんどん名無しさんの蜜部は濡れていった。
グチュグチュ
「ほら、すっごい音」
「うぅ.......ちがぅ.......」
「なにが違うの?」
「ひゃぁっ!!」
腰を掴んでいた手を太ももに移動させると片足を持ち上げ更に秘部を密着させ奥にグリグリと小刻みにピストンさせた。
先ほどとは違う快感に名無しさんの喘ぎ声が大きくなる。
「やああぁんっっ!あっ、あぁ、あんっ!」
「これがいいんだ」
初めての感覚に怖くなり逃げようとまた暴れだすが力の差は歴然でまったく抵抗できなかった。
「だから暴れないでよね」
「ああっ!」
動かれるのが煩わしかったのか挿入したまま持ち上げた片足をうつ伏せにさせるように回し寝バックの体勢にさせ暴れられないようにした。
そのまま腰を打ち付ける。体勢のせいもありギュッとモノが締め付けられ表情の変わらないイルミも一瞬顔を歪める。
「ぁうっ、ぁっぃやっひっ、らめっ」
暴れようとしても上に乗られているせいで足も動かせず手のやり場もなく快感に耐えるようにシーツをギュッと掴む。
「そろそろイクよ」
「へっ....イクって...う、うそっ....あぁ!!」
絶頂を迎えようと打ち付ける速度を上げ物凄い質量に名無しさんは目を見開いて身体を逸らせた。
「ま、まってっナ、ナカは.... ぁ、ぃゃ、や、っぁあああああっぁあっ」
イルミは名無しさんの中にたぎる欲を注ぎ込んだ。
ビクンッと身体を震わせ、まだ動けないのかシーツに顔を埋めたままで膣口からは白濁が溢れていた。
「これからは脱走しようとしたらお仕置きで犯すから覚悟しててね」
「うぅ......」
相変わらず表情は変わらないまま素早く身なりを整えるとそれだけを言い残して部屋から出ていった。