長編 書き場

□調査
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早速手分けして行動を開始したところでキルアがある事を思い出しはっとその場に立ち止まった。

「どうしたの?キルア」
「カメリアに旅団に懸賞金がかかってる事伝えるの忘れてた!」
「あっ!!電話で伝えよう!」
「........おいゴン。カメリアの連絡先知ってるか?」
「あ.......聞いてない」
「カメリアがなにか情報掴んでも連絡手段ないなら意味ねぇだろ!!!!」
「キルアだって忘れてたじゃん!!!」

気づいた時にはすでに人混みに呑まれ到底探すことは難しい状況にいた。連絡先なんて当然交換しているものだと全員が思っていた為うっかりしていたのだ。喧嘩してもしょうがないと2人はカメリアとばったり会える事を願うしかないと自分たちの目的のために行動を再開するしかなかった。



ーーーーーー


カメリアは情報を集めるため情報を持ってそうな人を探していた。適当に話しかけてもラチがあかないのである程度目星をつけようと歩き回って人間観察をした。
彷徨いているとフリーマーケットをしている場所へとやってきた。初めて見る光景に心が躍り目的を忘れしゃがみ込んで品物を眺めた。
品物には札がついておりこれに自分の買いたい金額を書くようだ。

「ん?これ....」

カメリアはたくさんある品物の中から表紙の焦げた重厚感のある本に目が留まった。その本を手に取ってパラパラとめくるが読んだ覚えはなかった。しかし何故か懐かしいようなとても気になった。

「お嬢ちゃんその本が気になるのかい?」
「あ、はい....」
「それは確かここから北東の方にあった小さな廃村から持ち込まれた本だ」
「そうなんですね....」

出品者のおじさんの説明を聞いてもピンと来なかったがその本を少しの間ずっと眺めていた。その本の著者はビブリオ。

「(外国の言葉で本....だっけ本に縁のある人なんだなぁ....)」

その時のカメリアの顔はとても悲しそうでその顔を見たおじさんは急かすこともなく黙っていた。

「すみませんずっと持ってて....本当は購入したいのですが今もちあわせがないのでまた機会があれば....」
「.....また待ってるよ」
「ありがとうございます」

持っていた本を元の場所に戻して立ち上がると自分のやるべき事を思い出しおじさんに一礼するとフリーマーケットが行われてる場所から離れた。

「資金が調達できたら館長にプレゼントしようかな」

あの本をみて図書館の館長がふと思いうかび、自分で持っておきたい気持ちはあったが荷物になってしまうのでゴンとキルアの手伝いが終わって資金ができたら購入しようと検討した。
通る人の顔が確認できるくらいの人通りが少ない場所に来ると少し怪しげな建物や裏社会に関わっているであろう人がちらほらとうかがえた。
迂闊に話しかけると反撃を喰らうかもしれないと思い、タイミングを伺いつつ通りの人たちの会話に耳を澄ました。
すると1つの建物から勢い良く人が走り出て数人は入り口で電話をかけては大声で命令してる場面に出会した。

「こいつらを探せ!今からFAXを送る!」
「ネットで情報を集めろ!有力な情報には賞金を出す!」
「幻影旅団だなにか情報はないか!金は払う!」

「幻影旅団.....??」

たくさんの人が紙を手に幻影旅団についての情報を集めるため争っていた。賞金という言葉を耳にしカメリアはお金儲けの匂いを感じたが、幻影旅団をそもそも知らなかったため賞金のこととは別になんとはなしに入り口付近にいた男に話しかけてみた。

「あの、幻影旅団って?」
「ああ〜嬢ちゃんみたいな一般人は関わらないほうがいいぜ」
「あっちょっと....」

今はただの一般人と変わらないカメリアは足らわれ男は離れていってしまった。カメリアは負けじと他の人に話しかけてみる。

「すみません。幻影旅団についてなにかわかれば賞金がでるんですか?」
「ああ、有力な情報を提供してくれれば2億だすぞ」
「2億?!」
「ああ、捕まえれば20億もらえるから2億なんて安いもんだ」
「捕まえれば20億?!」
「まぁ〜でも嬢ちゃんみたいな子には捕まえるのはまず無理だ。なにか情報でも手に入れたら教えてくれ」
「は、はぁ....」

その男は情報を手に入れた際に連絡するように名刺をカメリアに渡し部下であろう人に電話をし始めた。
幻影旅団についてはそもそもここにいる人たちは情報を持っていない事を悟ったカメリアはその場から離れるように歩き出した。

「幻影旅団か.....情報だけで2億ってすごいなぁ...」

まず1つの資金調達候補にしようと思ったカメリアは次の方法を探すためまた聞き込みを始めた。







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