Inzm長編
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ザアザアと大きな音を立てて降る雨
はあ。最悪。傘持ってきてないや
にわか雨だよね。天気予報傘マークついてなかったし
でも、ここを突っ走るのもいやだなあ...
「あれ成神?」
横からひょこっとこちらを見るように覗き込んできたのは、源田先輩だった
はあ。もうなんでこうなるの?
ていうか、普通話しかけないよね?
もしかして、咲山先輩喋ってないの?
そんな感じだな
「傘、ないのか?」
「ええまあ。でも待ってるんで」
「暗くなるから俺送るよ。行き先だいたい一緒だろ?」
ほら入ってと、傘に入れられそのまま歩くことに
もう気まずいのに......嫌いなのに