MFB長編

□彼に常識は通用しない
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 彼に常識は通用するのだろうか?






 「具合は大丈夫か?水地?」
 保健室のベッドのカーテンを開ける
 明るいんだけど、とゴソゴソ呟く水地
 「まだ悪いのか?」
 「・・・。」
 無言でベッドから出る
 ということはもう大丈夫なのだろう

 「カッター、持ってる?」
 「・・・持ってても貸さないぞ」
 何を言い出すかと思えば、とんでもないことを言う水地
 お前に常識は通用するのか?
 
 「・・・翼と僕は違うんだよ」
 「・・・何が?」
 「僕は身を痛みつける事で快感を得れる。まあ別に他人を痛みつけるのも好きだけどね」
 翼はそんなタイプじゃないだろう?と若干上から目線で言われた気がする
 反論したいがどう反論すればいいのだろう
 そもそも今の発言はまともに受け止めていいのか?冗談なのか?
 水地のことはよくわらない、これが現実だ

 「今夜、家に来る?」
 「・・・遠慮しておく」
 「何?卑猥な事想像してたの?クク」
 そんな気は0だよ、と笑う水地
 そんなこと考えてない!と必死に反論する
 
 「・・・そうだ翼、」
 何だよと振り向いた刹那、
 
 耳に感触があった

 え、え、え?

 「初心だね翼。まあ可愛いけど」
 今の何かわかったら僕の家に泊まりに来てよと言い残し、一人去っていった

 1人ポツンとなった俺
 今のは何だったんだ?
 初心ってそもそもどんな意味だよ?

 頭の中は疑問でごった返した

 


 続く→



 
 

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