妖は大空を匿う

□リクオの企み
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電話が切れた並森では獄寺が盛大なため息をついた。


「奴良てめぇボンゴレを敵に回すのか!」


「だって敵だし。なぁ氷麗?ツナ?」
「はい!リクオ君の敵は私たちの敵です!」
「勿論。まぁリクオのやりたいようにやってよ…俺は手伝うからさ」
ニコッと笑う二人にリクオも笑みで返した。


「獄寺隼人。山本武。ツナを裏切ったこと後悔しなよ…足掻いても無駄だけどね?」

クス、と笑う奴良組三代目総大将。



闇の主と裏社会の主。


二つの組織の大将が対立した。


奴良組の妖は大空の少年を守るために。

ボンゴレは次代の10代目候補である少女を守るために。

偽りで覆われた衣は何時しか剥げれるもの。
真実だと疑わない味方の愚かな奴らは真実の大空、その味方の人達を罵倒する。

それが、リクオが着ている学ランのボタンに盗撮機(おまけに声を鮮明に録音される優れもの)にしかりとその姿を録画されてる事に気が付かないで……――――。

闇の主は人間に気が付かれないようにニヤリと、笑った。




嘘と真。
偽りと真実。

二つの矛盾が複雑に絡み合った。
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