黒子のバスケ

□王様げーむ
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「なぁ、黒子…」
「なんですか、火神君」
「…この面子は何なんだ?」

そう呟いた火神の周りに居るのは、

誠凛・黒子、木吉、日向

秀徳・高尾、緑間

海常・黄瀬、笠松

桐皇・青峰、若松

という、壮々足るメンバーだった。


「うっせェな。さつきに変な手紙貰ったからだよ」
「手紙?」
「オレたちも貰ったんスよ」
「オレたちもなのだよ」
「オレたちはカントクから、な…」
「?」
「ほれ」

日向が差し出した紙を火神が受けとる。

そこに書いてあったのは───



┌─────────────┐
│             │
│貴方たちの弱味を握っている│
│             │
│ バラされたくなければ  │
│ 至急、火神君の家に集合! │
│             │
└─────────────┘




───ただの脅迫文。



「……アイツならやりかねねぇ…」
「桃っちも絶対何かしてくるっス…」
「何でオレん家なんだ…」



「…あ、火神君」
「……何だ?」
「これ、カントクからです」
「カントクから…?」
「はい、何でも指令だそうです」
「「「………」」」

一同は戦慄した。

恐る恐る紙を開き、火神はそれを読む。

「あーっと……。
"まずビデオをセットしなさい!"
……ビデオだァ!?」
「あ、ビデオも預かりました」
「……"そして、皆で王様ゲームをしなさい!!"」

「「「…………はい!?」」」















「これは…」
「……逆らうと桃井の行動が目に浮かぶのだよ…」
「でも王様ゲームって…」
「何でオレらが」

日向・緑間・若松・笠松が異論を唱える中、木吉・黄瀬・高尾・青峰は嬉々として言った。

「王様ゲーム?
オレやったことないからやってみたいな!」
「オレもっス!!」
「何ナニ? 愉しそうじゃん♪」
「よっし、やんぞ」











「どうやらやるみたいですね」
「……だな」

ビデオをセットしていた火神と黒子がボソリと言った。














「よーし、じゃあやるぞー!」
「皆、準備はいいな?」
「せーのっ」
「「「王様だーれだ!」」」

「あ、オレだ」

「幸男さんですか」
「マトモな人で良かった…」
「では命令をお願いします」
「んー、じゃあ7番が───黄瀬を殴る」
「先輩Σ!?」
「誰かお前を殴ってくれねぇかなーって」
「何でっスか!」
「ムカついた」
「……ぅぅっ」
「幸男さん、名指しは駄目っスよ確か」
「ん? そうなのか、孝輔。
なら7番が2番を殴る、で」
「どのみち殴るんスか…」
「なら、7番と2番って誰だ?」
「7はオレだ」
「2番はボクです」
「黒子…」
「火神君…」
「……オレがお前を殴るのか」
「それが命令ですから」
「……………すまん」
「いえ、幸男さんのせいじゃ有りませんよ」
「そうだ、っスよ」
「あとで黄瀬を殴っていいから」
「おう」
「解りました」
「即答Σ!?」

「えと…では、火神君…」
「ん?」
「その……優しく、してくださいね…?」
「───ッ!!」

ーコツンッー

「……火神、君…?」
「おら、これでいいだろ」
「………///」
「……(可愛い)///」













「「「……………何なんだあのバカップル」」」

「可愛いなぁ、ウチの後輩」
「お前はほのぼのし過ぎだダァホ」




 
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