黒子のバスケ

□もどかしい
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「好きだ」





気が付いたら、そう口に出していた。

オレの目の前でシェイクを啜るソイツは───

「………………はい?」

───黒子は、当然の様に呆けていた。





「ぁ、いや、そのだな……こっ、このハンバーガーが好きだって言ったんだっ!」
「そうですか…そうですよね。
ボクも好きですよ、ここのシェイクが」
「つーかお前何か喰えよ」


黒子の発した「好き」という単語に、少なからず反応してしまった。

そしてその時に見せた表情が一瞬、残念がっているように見えたのはオレの気のせいだろうか。


「今日は遠慮しておきます」
「今日は…って、今日もだろうが」


あまりに普段通りな黒子に少し苦笑しながら言うと、アイツも苦笑を浮かべる。


何故だろう。


その顔が、酷くオレの胸に残った。



 
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