黒子のバスケ

□誠凛(ココ)ってホント宝庫よね!
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切っ掛けは私の一言だった。





「…あの天然組が無自覚にイチャついて日向君と火神君が嫉妬したら萌えるわね」

今私の目の前では、鉄平が黒子君の頭を撫でている。

何か和むわぁ、あの二人。

「そう思わない? 伊月君」

私は顔の向きを変えずに口を開いた。

「解る解る。何なら煽ってみるか?」
「GJ頂き!」

未だに何だか柔らかい空気を醸し出してる二人のところへ私たちは向かった。

「仲いいよな、木吉と黒子って」
「そうですか?」
「うんうん、私もそう思うわ〜」
「何か嬉しいな、黒子!」
「木吉先輩ってなんだかお兄さんみたいですよね」
「ん? そうか?」
「はい、だからボクは先輩に撫でられるのは好きです」
「ハハッ、可愛いなぁ♪」

太陽の様に笑う鉄平はまた、黒子君の頭をくしゃくしゃと撫でる。

黒子君は黒子君で花の様にふわっと笑った。

「「……(かっ…可愛すぎる…っ)!!」」

私と伊月君は、互いにアイコンタクトをとり内心悶える。




さて、そんな二人をジィーっと見詰める視線が二つ。

勿論、日向君と火神君。



ヤバいわー、ニヤニヤが止まんない。

伊月君も必死に堪えてるようね。

「なぁ、カントク。
アイツらこれからどうすると思う?」
「んー、そうね。
直ぐにでも火神君が動き出しそうな気配ね!」
「後ろからぎゅって抱き締めたりしてな!」
「火神君ならやりかねないわ!」

因みに小声で話してるわよ。

そんなことを話してたら、火神君が動き出した。

「おっ!」

まさかまさか、伊月君が言った通りになっちゃうのかしら?

それって凄く美味しいわ!

「お、どうした火神」
「どうかしましたか、火神君」

キャ─────────!!!

予想通りの展開にぃぃいいいいいいいいいい!!!

「カメラ…カメラは何処だ…!?」
「すっ………………っっっごく撮りたいのにっ!!」

けど撮ったりしたら駄目よ!

そんなことしてこの後の展開を見逃しちゃったりしたら軽く死ねるわ!

「…別に、なんでもねぇよ。です」
「いきなり抱き着いてきて、なんでもないワケないでしょう?」
「………」
「解るぞ、火神!
黒子ちっちゃくて可愛いから抱き心地がいいんだよな!」
「何を言ってるんです? 木吉先輩。
ボクが可愛いワケ───」
「………可愛いよ」
「───ぇ?」
「お前は可愛いよ、黒子」
「…ぇ、ぁ、その……ありがとう、ございます…火神君…///」
「〜〜〜ッ! (だから可愛すぎだっつの!!)」




「「ぐはァっ!!!」」
「駄目だ…何なんだアイツらは…!」
「天使よ……天使がいるわ!!」
「今年のルーキーはこんなとこでも最強なのか…!!」

私たち二人が興奮気味に話していると、新たにテンションがあがる出来事が。

「お、日向ー!」

そう! 鉄平がジッと見詰める日向君に気付いたのよ!

「日向ぁー?」

そう距離はないにも関わらず、鉄平は日向君に向かって手を振る。

日向君はそれを目にすると、顔をしかめてプイッと彼方を向いてしまった。

「ありゃりゃ、ご機嫌ナナメね」
「自分もぎゅってしたいけど恥ずかしくて出来ない自分にヤキモキしてる、ってとこかな」
「関係ないけど、さっきからその"ぎゅっ"ての可愛いのよね…」
「そ?」
「そうよ。
それじゃあこのあと二人はどうするのかしら?」
「そりゃあ決まってるだろ。
木吉が日向を抱き締めに行くんだよ」
「成る程♪」



「日向!」
「……なんでついてくんだよお前」
「呼んだのに来てくれなかったからオレが来ただけだぞ?」

そう言うと鉄平は日向君の手首を掴み、扉の外へと向かった。

「おいっ、何だ………よ?」

鉄平が日向君を後ろから抱き締める。

「…ッ、何…す…」
「何かさぁ」
「ああ゙?」
「火神と黒子みてたら、オレも日向に抱き着きたくなったんだよなぁ」
「な…っΣ!?///」

鉄平は日向君を離し、両腕を広げた。

顔は輝かんばかりの笑顔。

「…………チッ、今日だけだからな…!」

俯きながらも、日向君は自ら鉄平の腕の中に───





「─────ぅがあああああああああああああぁぁ゙!!!!」
「ちょΣカントク静かにっ!!」
「駄目よっ、伊月君っ!
ここにも天使がいるわっ!!」
「それには激しく同意するが兎に角落ち着け!
日向に見付かったら、恥ずかしさの余り逃げ出すかも知れないんだぞ!?」
「ハッ! そうだった落ち着きなさい私!!」




再び二人をみると、僅かに見える日向君の耳が真っ赤になっていた。








「はぅ……可愛いわぁ…」
「ここで目の保養に困ること無いよな」
「木日に火黒に水金!
何この癒し系カップル揃いは!!」
「ホント癒されるなぁ」
「降旗君たちもCPしてみましょうか」
「少なくともアイツらは正常だと思うぞ」
「あら、そうとも限らないわよ?
私は近い内にあの三人にピッタリな彼氏を見つけ出してみせる!」
「…ん? じゃあ土田はどうすんだ?」
「リア充は彼女とでもイチャついてろ」
「あはは…」








『因みに伊月君は誰とがいい?』
『……ぇ゙Σ』



END



リクエストありがとうございました(*^^*)

 

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