Parallel
□扉は開く…
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「どうした?ツナ。」
「どうしたんですか?十代目」
ポケットに入れた鍵はいつの間にかなくなっていた。
「鍵が…ない……」
「鍵ッスか?」
「もしかして机の中の物って鍵だったのか?」
「うん。そうだったんだけどないんだよι」
「誰かに取られたとかッスか?」
「イヤ、ポケットに入れておいたんだけど…」
いくらポケットの中を探ってもハンカチしか見付からない。
(いったい……何処にいったんだろう?)
「まぁ、そのうち見付かるだろう。大丈夫だって。」
笑顔を向ける山本を見るとこっちも自然と笑顔になる。
「そうだね。」
二人で微笑み合っていると突然横から怒鳴り声が聞こえてきた。
「てかいつまで抱きついてるつもりだ山本!!十代目から離れやがれ!!」
仲間外れにされてイライラしているのかオーラが黒い……ι
「いいじゃんか、減るもんじゃないだろ?」
「減るとかの問題じゃねぇ。お前なんかが十代目に触ってんじゃねぇってことだ!!」
「じゃあ誰が触っていいって言うんだよ。」
「それはー…オ「ほら皆席着けー」
ガラガラっというドアの開く音と共に先生が入ってきた。
獄寺君の言葉は遮られてしまう。
その日一日、獄寺君の機嫌は悪かった。
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