Parallel
□アリスの誕生!?
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いい香り……
何の匂いだろう……
花の…香り……?
瞼を開ければカラフルな世界…――
体を起こしてみれば一面花だらけ。
「此処は…何処……?」
「此処は物語の狭間ですよ。」
「狽チ!?」
上から声がしたかと思うと目線を合わしてきた。
「こんにちは、綱吉君。いえ、アリス…」
「だ…誰ですか?それに物語の狭間って何なんですか!?…アリスっていうのも!!」
一気に捲し立てるとオッドアイの少年は苦笑している。
「そんなに一気に話されても…。」
「あっ、すいませんι」
「クフフ、君はやはり面白い。」
突然笑って何なんだ?
この人は……。
しかも珍しい笑い方だしι
てかキモイ……。
「うん?…何ですか?」
少年は視線に気付き振り向く。
どうやら何時の間にかじっと見ていたらしい。
「あっ、イヤ、何でもないです」
あんな事言えないよぉι
例え口が滑っても。
「すいません。では本題に入りましょう。」
やっと本題かと溜め息を吐きたくなるι
感情は最初の頃より冷静となっていた。
だってこんな奴が相手だし……。
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