るるりら。
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始業式での長ったらしい校長の話、学校での注意事項などを聞き終わり教室に帰る。
担任の話もついには終わり、本日はこれで終了。
しかし生徒達はいそいそと部活へ向かう。
今年が中等部での最後の部活な為、皆気合いが入っている。
しかし青葉達に部活などない。
帰るか…と廊下を出たところで、晃と鉢合わせた。
「あ、青葉。お疲れ様ー」
「…ん、晃ちゃんも」
「跡部と話した?」
「は、話すわけないじゃん!」
「あはは、やっぱり?琴音に怒られるよー」
「別にいいし。だいたいなんで私が跡部くんなんかと……」
「はいはい」
ぶつぶつと呟く青葉をにこやかに見つめながら晃が廊下の先を見ると、バタバタと走ってくる琴音の姿が。
青葉も気付いたのか、げっと声を漏らした。
「二人共ーーっっ!!会いたかったよおお!」
「ちょっ、はなっ、離しなさい馬鹿!」
「ぶーぶー」
青葉にダイブしながらやって来た琴音。
その顔はなんとも艶やかだった。
あぁ、良い事あったんだな、と考える二人。
そしてそれが大したことないのも分かっている。
何かあったの?とわざわざ聞いてやる。
「おっしーと話した!」
「どうせ一方的にでしょ」
「自己紹介したよ!おっしーもよろしゅうって言ってた!!」
「良かったね。でもあたしは宍戸と友達になったよ」
「え……」
「パンナコッタ!あ、間違えたなんてこった!ちなみにこれは銀●のパクリです」
「一々そういうのいらないから」
爽やかに一歩リードしていることを伝えた晃。さすがだ。
そんな晃に興味がない、近付かないと言っていた青葉も驚く。
琴音に至っては驚いているのかいないのか分からないが。
不意に琴音があっ!と声を上げた。
「今度は何?」
「テニスコート行こう!!」
「「は?」」
さぁ、会いに行きましょうか。
はじめまして
(どうなっても知らないから)
(マイプリンス!!)
(やっと会えるねー)