創造せし者達

□閑話休題
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・ホルメスとアマゼウスの談笑

「皆様、御機嫌麗しゅう。わたくし、アマゼウスと申します。ささ、美味しいお茶を用意しております、此方へどうぞ」〔これは危険だ、近寄るな:ケルベロス談〕

「にょーほほほほほ。わ・た・く・し・は、ホルメスと申しみゃす。以後、お見知り置きを。何も恐ろしい事はありみゃせんから、これからのわたくし共のお話に付き合って頂きたいと思いみゃす」〔恐ろしかばい!:マルティム談〕

「先ずは、わたくし共の世界観を説明致しましょう。この世はあなた方のお住みになってらっしゃる『人間界』即ち地球と、わたくし共魔の者達(まあ、有り体に云えば悪魔と言うべきでしょうが、便宜上わたくし共は魔界人と言っております)の住んでいる『魔界』、あなた方が普通天使と呼んでいらっしゃる天界人の方々が住まう『天界』、そしてあなた方が一生を終えた時の魂を保管し、輪廻や転生の理を授ける重要な役目を担う『中憂郷』が話の舞台と成ります」

「他にも浮遊島のダゼルやティアラ…最も新しい浮遊島のフィモス(仮の名にぇすが)も、この話には関わって参りみゃす。只、主な舞台は魔界でありみゃして、他の世界は脇役と云う事になりみゃす」
 
「わたくし達も勿論重要人物でありみゃして、〔え…違うんじゃないか?:三代目アスタロス談〕年代時代は色々と飛びみゃすが出演致しみゃす」

「話に依りまして主要人物や年代は違いますので、わたくし達とは全く関係の無い方々が主役の時も御座います。それでも年齢が余り関係の無いわたくし達の事、何時までも汚れ無きわたくし…ああ…〔どこもかしこも汚れきってると思う:レナ談〕」

「そして登場される美形の皆々様! わたくし共の中にぇは一番麗しビームが出てらっしゃる〔どんなビームだ:バフォメット談〕ウィリアム様や、俳優のリグ・ローラン様…お美しすぎみゃす…ああ〜ん…〔何か変なモノ放ってるよ:レイ談〕」

「ですが、ルシアン殿は…人間界の方に判り易く容姿をお伝えしますと、照英とブラッド・ピットを足して2で割り、シュワちゃんのガタイをくっつけたような…想像つきましたか?〔それはそれで格好良いよ!:アドラ談〕」

「ところで、皆様はもうお気付きの事と思われますが、魔界では同性結婚も認められており、殿上人にも同性で婚姻されている方は珍しくありません。わたくしとホルメス様は違いますが…〔同一人物かと…:セイレン談〕」
 
「たーだーしっ! 離婚は御法度にぇす! 凄い罰がありみゃすよー! 何と、わたくし達と一緒に5年間暮らすのにぇす!! と、云うにょは冗談にぇすが〔冗談だったの!?:ハトトス談〕本当に恐ろしい罰を受けねばにゃりみゃせん…」

「まあ、とりあえずはそう云った所で、ささ、お茶をどうぞ。…え? このお茶、変ですか? 何か浮いてる? どれどれ…ああ、大丈夫です。これは秘蔵っ子の『黒蟻茶』ですから、浮いているのは只の蟻ですよ、た・だ・の・あ・り」

「にぇは、此方の特製クッキーとチョコレートは如何にぇすか? え? これにも何の怪しい事はありみゃせんよ。わたくし共の自家栽培した薬草や香草を混ぜているだけにぇす。た・ま・に・幻覚が起こったり、昏睡したりするかも知れみゃせんが、いえいえいえ全く大した事ではありみゃせんよ〔薬事法違反だ。毒草を栽培するな:ケルベロス談〕」

「おやおやおやおや、どうなされました? まだまだお茶もお菓子も沢山残っておりますよ、ささ、遠慮せずに召し上がれ」

「にょーーーーっっ。逃げにゃいで下さいにゃ。この後わたくし達が腕によりをかけたフルコースのディナーもありゅと云うにょに…〔結構です:ロキ談〕」
 


―――そして又一人、王宮の一角で犠牲者が………


【完】

 
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