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□真田十勇士〜真田幸村と上月佐助〜二話(作成中)
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 歓迎も兼ねたみんなと旦那への挨拶が終わり、姉ちゃんは帰ることとなった。まあ一応は、忙しい身だからね。


「歓待を尽くしたもてなし、誠に有り難うございました。それでは不出来な弟でございますが、よろしくお願いいたします。真田様。では失礼いたします」


「ああ。ではぜひ、また来られよ。小夜殿」


「はい」


「じゃあ旦那。俺はちょっとそこまで姉ちゃんを送ってくるから」


「ああ。行って来い」


 それを聴いた姉ちゃんはゆっくりと頭を下げてから歩き出した。その後をテクテク着いていく俺。
 しばらく歩いたところで姉ちゃんが正門前のケヤキを見上げながら口を開いた。


「……佐助」


「なに? 姉ちゃん」


「善い方に、出会いましたね」


「ああ。うん」


「真田様には誠心誠意、お仕えせねばなりませんよ」


「うん」


「……ずっと、気がかりだったのです。戦国の世が終わり、たくさんの忍が主君を失っていく中、私達にもそれは訪れ……居場所を失ったことが」


「……」



「でも、本当によかった」
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