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□刹那
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関ヶ原の戦いが終わって、どれくらいの時間が経ったのだろうか。公務に追われる日々が何よりの救いとも思える日々……。家康は、筆を置いて外を見た。桜が満開でとても綺麗だ。



やはり忘れられない……三成と花見をした日々……酒を酌み交わした夜……


どれだけの時が経とうとも、変わらない想い。


感情の紐がまだ絡みついているようだ。


……三成……


家康は、吹き荒ぶ風に舞う花弁の中に、三成を見た気がした。




全てを手に入れた今も、ただ満たされない……。

三成が居ない日々は、自分の罪だ……。


その罪を背負って生きていくことしかできない。




……三成……










 

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