main
□幻
1ページ/1ページ
目を閉じると、どうしても今はなき姿に思いを馳せてしまう。
あれから何十年も経ったのに、未だ薄れることのない記憶。
刀を下段に構え、確と、敵を見据える後ろ姿。
何かを守る、かのように。
彼は敵と戦い抜き、私の頬を撫でて去っていった。
あれから数十年
私は脳裏に残る彼の姿を思い浮かべながら、目を閉じた。
終
[
戻る
]
[
TOPへ
]
[
しおり
]
カスタマイズ
©フォレストページ