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□甘味
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「佐助」
「なあに? 旦那」
「いや、少し腹が空いてな」
お腹を擦りながら幸村は言った。
「そうなんだ。ちょうど今、いいもの持ってるんだ」
「おお! まことか佐助」
「うん。まこともまことだよ」
「それは何だ?」
「うーん。じゃあ目を瞑って」
「む、こっ、こうか?」
「うん。はい、あーん」
「むぐむぐ」
「美味しい? 旦那」
「ああ。栗の甘露煮だな」
「ご名答〜!」
「で、佐助は食べたのか?」
「ううん。今ので最後」
「なぜそれを早く言わぬのだ!」
「ああ、いいのいいの。俺様は」
佐助は幸村に軽くキスをして
「へへへ〜。ご馳走さま」
と言った。
終